「オールドパー」のこと、なんかジャパニーズウイスキーだっけ?とか思う瞬間がわりとあるんですが、「サントリーオールド」があるせいかなぁ?とか考えながらお弁当食べています。
ごめんなさい、ただの勉強不足が原因です!
さて!今日は、そんな「オールドパー」から…
オールドパー12年
のご紹介です!
オールドパー12年
全国の酒屋さん、ネット通販にて購入できます
オールドパー12年とは
日本のリーダーに選ばれた、
最も愛されているオールドパー。調和のとれた柔らかな味わい、奥行きのある香りと長い余韻は、和食とも 好相性。時代を超えて日本人に愛され続けている、スコッチウイスキーです。
ブラッドオレンジや金柑のすっきりした甘さと、ほのかな蜂蜜の香り。
柔らかな舌触りの先に、暖かみのある余韻が続きます。
水を加えることで心地よい香りがさらに広がり、最後にかすかな スモーキーさが感じられます。
オールドパーばジャパニーズウイスキーじゃなくて…実は…スコッチウイスキーなんです!!!!!
1人茶番はこれくらいにしておいて、「オールドパー」というブランドについてお話ししていきますね。オールドパーのねぇ…歴史とかエピソードもこれまた面白いんすよぉ…(にやにや)
まず、設立は1871年、ロンドンにて「グリンリース兄弟」がはじめた「グリンリースブラザーズ社」を立ち上げました。そこでグリーンリース兄弟、「これは深みのあるいいブレンドだぁ…!!」と納得のいく自信作のブレンドに成功
あまりに自信のあるブレンドだったのか、
「ウイスキーに不朽の価値を与え、末永く後世に届けたい!!」
と思うようになります。当時はまさに「大ブレンデッドウイスキー時代」でしたし、様々な商人がこぞってブレンデッドウイスキーを開発するなかでの、その自信。とてもチャレンジ精神に溢れていた兄弟だったんだと想像します
で、その自信作であるウイスキーに「オールドパー」という名前をつけて販売し出したんですが、この「オールドパー」の由来、名付けられたエピソードを探っていくとほんと面白いんだよなぁ。これだからウイスキーはやめられないんだよ
152歳9ヶ月w さすがに長生きすぎるし、面白すぎる伝説の男「トーマス・パー」
実はこの「オールドパー」という銘柄の由来は「トーマス・パー」という人物の名前に由来しています
「トーマス・パー」は1483年に生まれ、1635年11月4日に亡くなったとされる英国のイングランド人です
「…ってちょっと待って?なんか変じゃない?」と思ったあなた!とても正しい。きっとあなたは「人間さま」なんですね。当ブログも「人間さま」をメインターゲットとして書かせていただいてますので、あなたは、正しい。
そう、この「トーマス・パー」という男、152歳と9ヶ月も生きたと言われている、まさに人間ばなれした記録を叩き出した「伝説の人間」なのです。ほんとうける。異次元すぎわろた
トーマス・パーは1483年にシュルーズベリーという地の近郊に生まれたと言われています
そして1500年頃(当時17歳ほど?)に陸軍に入隊したという記述があるのですが、それから一気に80歳まで話は進みます
(↑普通の人間であれば1番大事なところが飛ぶという。というか普通の人間の人生のほぼすべてがここだし)
というかね、トーマスパーが本気をだすのはこれからなんですよね
トーマスパーは人生で長いこと菜食主義でした。お野菜いっぱい食べてたんです。それ以外の話しはここまであんまりありません
「トーマス・パー」のマジやばい話
①80歳にして初めての結婚
で、トーマス・パー、80歳になって初めて結婚します。
「おぉすごいなぁ。80歳で結婚かぁ。まぁ、ちょっとさ、かなり遅いけど、そうゆう人生のカタチもね、ステキやん?」
とは一度なっておいてください。トーマス・パー、こんなもんじゃありません
②80歳超えにして一男一女をもうける
トーマス・パーじいさん、子供できちゃいますw まさかの2人w
生物として、オスとしての圧倒的なエネルギー、底力、生命の真価…すばらしい..,すばらしすぎます
ただ残念ながら、このとき生まれた男の子と女の子は、何歳になったころかはわかりませんが、若くして亡くなってしまったといいます。理由についてはよくわかっていません
子どもが亡くなってしまったのは残念だけど、トーマスパー…あなたはすごいよ…ぼくは同性として心底尊敬している。聞こえていたらいいなぁ…
③105歳にして不倫、逮捕され教会で謝って罪を償う
ニュースです。トーマスパーじいさん、やらかしました。不倫です。
しかも子供まで作っちゃいました。
不倫相手は「キャサリン・ミルトン」という女性だそうで、そんなキャサリンとの間に不義の子をもうけます。完全にやってしまいました
これがどういった時代背景や宗教上の理由なのかはまだまだ勉強不足なんですが、「逮捕されたとか」「教会で懺悔させられた」とも言われています。とても人間らしい。誰よりも人間なのかもしれない。人間クサイ、すきすぎる…
一夫一妻を基本とし、守れない場合は相手を殺してもいいという文化を聞いたこともありますから、キリスト教でも逮捕される、というのは少し想像がつきます。キリスト教の勉強しよう
ウケるんだよなぁw
④最初の妻がなくなった後、122歳で後添い(のちぞい)を得る
トーマス・パー、100年もゆうに超えて生き続けるもんだから、80歳にして初めての奥さんが先に亡くなってしまいます
トーマス・パーがいくつの時に奥さんが亡くなったか?の記述はみつかりませんでしたが、その最初の奥さんが亡くなったのち、122歳で後添い(のちぞい)を得ますw
後添い(のちぞい)とは、つまりは「2人目の奥さん」です。おいおいまじかよパーじいさん…
⑤英国内で「あまりに長寿すぎる」と話題に。時の人となる
そして1635年、トーマス・パーが152歳になったころ、「あまりに長寿すぎる男」としてイングランド中がざわざわし始めます
そりゃそうですよね。100歳超えたってすごいのに152歳って…
そのウワサで大衆がそわそわしていたのがきっけなのか、それはわかりませんが、第21代アランデル伯トーマス・ハワードが、パーじいさんの元を訪れ、チャールズ1世に会わせるため、ロンドンへと連れ出したそうです
そして興味津々なチャールズ1世、パーじいさんを目の前にして、聞きたかったことを質問します
「他者にくらべ特筆する何かを成したことがあるか?」
と。まぁそうですよね。それが長寿の秘訣なのかもしれないですからね
古来から長寿や不死であることへの憧れてきなものを、人間はいつの時代でも持っていますからね。質問の意味もわかる気がします。そしてパーじいさんが口を開きます
「女性問題で教会から課された贖罪を成した、最も年老いた人間です」
とw チャールズ1世大喜びです。たいそう喜ばれたそうです
大真面目の天然発言なのか、口達者ゆえのユーモアなのか…
それはその場にいた人や、トーマス・パーを知る人物にしかわからないことですが、おもしろすぎる。おもしろすぎるパーじいさん
そんでもってチャールズ1世とパーじいさんが出会ったわけですが、それもきっかけとなりロンドンでは稀代の人物として注目をあびます
そのあまりの環境の変化により、同年である1635年に亡くなってしまったんだそうです。おわり。すげー話だ
(↑トーマス・パーが描かれたラベルデザイン)
このトーマス・パーの話には続きがあり、ウィリアム・ハーベーという当時の解剖学者が調べた結果、「トーマス・パーは70歳未満だったんじゃね?」などのスピンオフ作品まで作れそうなくらいてんこ盛りなエピソード…
「14世紀の記憶は何もない」など、怪しすぎる言動の数々に、現代に生きるぼくでさえ引き込まれていきます
あまりにトーマス・パーの話がおもしろすぎて、全然まとまらないので、トーマス・パーに関する他のはなしは、他銘柄のオールドパーをテイスティングする際にとっておきます
もっと話したい内容いっぱいある「オールドパー」。このように、ものすごく話題性にとんだ、素晴らしい銘柄となっております
トップはスクリュー式ですね♪
それでは…
ウイスキー藤村’sコメント
さて、気を取り直して…
あまりにトーマスパーの話に熱が入りすぎてしまったのですが、実際の仕上がりのほうはどうなんでしょうか、、、見ていきましょう!
たのしみたのしみ、、、
オールドパー12年の香り
くんかっ…..くんかっ……………..おぉ…………
かなり親しみやすい…日本で愛飲家が多い理由がよくわかってきます…これは家に置いておきたい銘柄になりますね…
↑あっ、忘れてたんですけどこんな感じで斜めに立ちます笑
これが理由で「倒れない」や「右肩上がり」といわれ、縁起がいいウイスキーとして日本の政治家に愛されたといいます。覚えておくと面白いウンチク!
さて、気を取り直して…
香りだちはやや弱く、凝縮された濃い香りです…
濃厚でトロッとしたハチミツをよりよく感じます…
そこに艶やかな表情でよりそうのはシェリー樽由来の擦れたゴムの香り…
ガソリンスタンド、シトラスの香りが集まっており、オレンジにライムにすだち…
手で温めるとシトラスの香りが先にやってきて、あとを追ってバター…スパイシーさを伴った香りが一気に開いていきますね…
さらにあとからミルクに浸けられたフレッシュなイチゴのようなニュアンも感じられるように…
とっても好意的にうけとれる、どしっとした安定感のうえで柔らかい香りがゆっくりと踊っているようですね…
オールドパー12年の味
すーっ………………ごくんっ……..んんん……..
優しいなぁ…これは飲みやすい。フレンドリーだし、満足感もある…なるほどなるほど…
アタックは控えめで優しく、舌触りはかなりなめらかでややねっとりと…
トロッとしたハチミツが、舌へと染み込んでいきます…
かすかにオレンジの酸味、官能的な甘さにはトロッとしたレーズンを感じますね…
グレーン原酒由来な穀物の甘味がシェリーらしい甘さと優しく互いを思いやるように抱き合っています…
ほどよくうまみを引き出すペッパーのスパイシーさ…ほのかに干し草のように感じる甘さ…
後味にはバニラのような白い甘み…ミルクチョコレートのコクとほろ苦さ…
全体的な印象はやはりフレンドリー。売れるブレンデッドウイスキー、「ジョニーウォーカー」や「バランタイン」同様の特徴を、しっかりとたしかに持っています
また「ジョニーウォーカー」や「バランタイン」と違うなぁと感じ点としては、より官能的というか、落ち着いていてほのかにエロい
ねっとりとした粘性が官能的な表現をさせるポイントとして機能している感覚があります
さっぱりではなくねっとり、だけどものすごく濃厚なわけでもない。絶妙なバランスのもと、「オールドパー」という表現がされている親しみやすい仕上がりとなっていました!
満足満足…
オールドパー12年のまとめ
今日は「オールドパー12年」をご紹介しました
今回のウイスキーも、とってもおいしくいただきました🙏
ぼくにとっては「ウイスキーの話って楽しいね」ってことを、深く、そして強烈に教えてくれたウイスキー笑
そういったことを知って飲むのと知らないで飲むのでは、感じるときの姿勢みたいなものがぜんぜん変わってきますよね!
現代にまでブランドとして残ることで、色んなことをぼくに教えてくれたウイスキーでした。大感謝!
約4000円くらい。もっと安くみつかるかもしれないですが!だいたいそれくらいですね
「オールドパー12年」。
まだ試したことがない方はぜひ、試してみてはいかがでしょう?
以上、ウイスキー藤村でした!
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