
ウイスキーを飲んで、ウイスキーについて調べて、ウイスキーについて語りあって、ウイスキーの未来について考える…これって本当に幸せなことだなぁとしみじみ感じています
さてさて、今日ご紹介させていただきたいウイスキーは…
オマー オレンジブランデーカスク
カスクストレングス
です!
5秒でざっと読める目次
オマー オレンジブランデーカスク カスクストレングス
台湾台北から日本に向かうターミナル内で購入できました
オマー オレンジブランデーカスク カスクストレングスとは
出荷本数:3000本(台湾国内限定)
先日開催の 『WHISKY FAIR TAKAO 2018』 で先行販売された20本のうちの1つ。 カスク樽で、オレンジの皮・果肉・花とともに熟成。 口の中に含むとオレンジの香りが奥まで広がる新作。 日本国内にはないボトル。
先日、実際に台湾の南投蒸溜所に行ってきて、そこの帰りの空港で買ってきました
蒸溜所で買うこともできるのですが、免税ができないとのことで空港で購入してきました!
ちなみに「オマー(Omar)」という名前の由来は、スコッチウイスキーの多くの蒸溜所が由来として用いた「ゲール語」であり、意味は「琥珀色」という意味だそうです。カラメル色素を添加しないこだわりがあるそうな。そもそもですが、中国語や台湾語が由来ではないんですね。センスよすぎて笑っちゃう
南投蒸溜所を所有しているのはTTL(Taiwan Tabbaco & Liquor Corporation)という酒類公営企業です。南投蒸溜所ができる2007年よりも前、約30年以上も台湾産フルーツを使ったワイン、ライチ酒、梅酒やブランデーなどを作ってきたそうです
1980年代にスコットランドに派遣、技術を習得して帰ってきたもののなかなか事業化には至らず、2007年にしてやっと工場が設立できたんだそうな。1980年からってすごい前からウイスキー事業に乗り出そうとしていたんですね…先見の明…
(↑今は地震による地盤沈下で使われていないらしいワインのテイスティングルーム)
「どうやってオレンジのフレーバーを出しているの?」と聞いたところ、オレンジのリキュールをつかったり、実際にオレンジの皮や果肉とともに熟成することなど、いくつもの工夫を重ねて実現しているのだとか(英語での会話だったので正しく聞き取れてなかったらごめんなさいw)
とにかく、オレンジのフレーバーをだそうとしたとき、グラスに注いでから時間がたつと、フルーティな香りが飛びやすく難易度が高いとのこと
実現したオマーでは①「高いカスクストレングスの製造技術」②「数種の方法によりオレンジの香味成分を与えた」という工夫により、ジューシーで濃厚な味わいを実現したんだそうです。30年以上の酒造りの技術が活かされているっ…!!!
女性ファンも多い可愛らしいオレンジラベル
オマーのラベルデザインは見ていてワクワクする魅力があるんですよね…ほかのシリーズとして「プラムカスク カスクストレングス」「ライチバレル カスクストレングス」などがあり、どれも試してみたくなるし、手に入れて並べたくなってしまう…
台湾ウイスキーではもうひとつの蒸溜所「カバラン」がありますが、そちらもボトルデザインの美しさ、コレクション欲を刺激する色彩で、女性ファンも多いと聞きますね
最近の台湾では、かなりウイスキーを楽しむ女性の割合が増えてきているそうです
↑オレンジがラベルに描かれている…ほんとかわいすぎる…抱きしめて眠りたい…
↑金色に輝くロゴ?っぽいもの。TTLの本社とかですかね?ちょっと調べてみたんですけどわかりかねました。蒸溜所ではないような気もするんだよなぁ…
トップはコルク式ですね♪
それでは…

ウイスキー藤村’sコメント
さてさて、実際の仕上がりはどうなんでしょうか、、、
たのしみたのしみ、、、
オマー オレンジブランデーカスク カスクストレングスの香り

くんかっ…..くんかっ……………..おぉ…………
まさしくオレンジの香りがとっても豊かに香っていますね…なんというか、フレッシュなオレンジだけではなく、様々な表情をみせたオレンジ感…オレンジのお祭り…オレンジパーティ…
まず香りのイメージですが、「果汁10-30%ほどのオレンジジュース」といった濃度感で、オレンジジュースの酸味や甘さを伝えてくれています…100%オレンジジュースのようなイメージではなく、爽やかに、けれども確かに香るような感覚ですね…
そんなオレンジ感によりそうのは、柔らかな桃のような甘さ…。微炭酸のソーダやほのかにフレッシュなミントのようなものもそえられた絵が浮かんできます…南国極楽超至福ぅ…
そこにモルトのコクがバランス感をしっかりと出していて安心感があるなぁ…やっぱりウイスキーにとって、「モルト感」ってほんと大事なんだと思う…カラダが欲してしまうモルト感…
わたあめのようにふわっと香る甘さ…バターとオレンジフレーバーの活発で、元気な語り合い…和して同ぜず、それぞれの個性を尊重しあっている…
甘酸っぱいいちごのようなニュアンスがあとからやってきました…どこか青春の1ページを思わすフレッシュさ…
深みを出すのはかすかに感じる、奥の方からやってくる濡れた新聞紙や、雨で濡れた木の皮を剥いだような香り…深みがあり、おもむきがあるなぁ…
オマー オレンジブランデーカスク カスクストレングスの味

すーっ………………ごくんっ……..んんん……..
オレンジィィィ!!!なんて悪魔的な仕上がりなんだぁ…
舌へのアタックは強すぎず、優しすぎず…繊細であり、力強くもある…
ほのかに結晶化したザラメ砂糖、ざらっとした甘みを感じますね…濃厚だ…
まさにオレンジの味わいが口の中に広がります…フレッシュさもあるのですが、トロッと官能的…濃厚なオレンジソース…
砂糖をふんだんに使ったふんわりとしたオレンジケーキ…ほのかに焼いたような印象で…
またはあんこを使った和菓子のような感じもあります…和菓子特有の繊細な舌触り、細部にまで気を使った仕上がり…
アルコール度数が55%なので、かなり高いので舌をチリジリっとさせますが、柔らかくも繊細な雰囲気で、ぼくを天国へと連れて行きます…
味わいの反応か後半に差し掛かるほどに情熱的なスパイシーな一面が顔を出します…熱さがある、底知れぬパワーを感じている…
カカオのようなほろ苦さがほのかにオトナとしての表情をみせ、そのコク感にはマイルドさも相まって、心地よく余韻が続いていきます…豊かだぁ…とても幸せだぁ…
オマー オレンジブランデーカスク カスクストレングスのまとめ
今日は「オマー オレンジブランデーカスク カスクストレングス」をご紹介しました
今回のウイスキーも、とってもおいしくいただきました🙏
オマー、南投蒸溜所ってほんとに好きなんですよね…
まだ知る人ぞ知るウイスキー感があるし、
↑蒸溜所見学のとき色々教えてくれたBenさんが、英語をあまり話せないぼくたちにも情熱もって、なんとか伝えようとしてくれていたのが印象的で…
これからも目が離せない蒸溜所です!好きになってほしい!知ってほしい!!台湾行ってほしい!!!
今回レビューしたウイスキーは、台湾で3500台湾ドル(約1万円)ほどで購入しました
「オマー オレンジブランデーカスク カスクストレングス」。
まだ試したことがない方、もし機会があれば試してみてはいかがでしょう?
以上、ウイスキー藤村でした!

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