ウイスキーの『原料』や『作り方』を、すぐに答えられますか?
飲み物である『ウイスキー』。
存在自体はメジャー級に有名なのに、どんな『原料』で、どんな『作り方』で、どんな『歴史』があってどこの国の飲み物なのか。。。
調べてみると、意外に知られていませんでした。
例えよく親しんだものでも、詳しく知らないことってありますよね
こちらの記事ではそんなウイスキーの基本について、まるっとわかるようにまとめました
少しでもウイスキーを知ることで、よりおいしくいただけるようになってくれると嬉しいです!
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この記事を読んでくれている方はおそらく、ウイスキーに興味があって読んでくれているのだと思います
この記事は「読めばウイスキーの基本知識が身につく!」テーマにして作りました。
ウイスキーという飲み物は、知識があるかないかによって、楽しみ度合いが全然違います。
僕は実際に、日本内にある蒸溜所にいくつか出向き、作られている現場をみて、話を聞いたからこそ、ウイスキーの魅力に惹き込まれていきました。
なのでこの記事では
という情報を、余すことなくお伝えします。
僕が今までウイスキーの蒸溜所やイベントに出向いた記録たちはこちらをどうぞ。
下記の『目白田中屋』はウイスキーの世界に、ドハマリさせるきっかけとなった人『栗林幸吉』さんというウイスキー界の神様のお店に行って、実際に会えたときの記事です。
↓は実際に製造工程を見ることができる、大阪にある『山崎蒸溜所』にてツアー体験してきたときの記事です。
あれっ?そもそもウイスキーの正体って?
ウイスキー(英: whisky)は、蒸留酒の一つで、大麦、ライ麦、トウモロコシなどの穀物を麦芽の酵素で糖化し、これを発酵させ蒸溜したものである。
ズバリ、ウイスキーとは①穀物が原料である、②樽で熟成させた『蒸留酒』(じょうりゅうしゅ)です!
お酒は大きく『醸造酒』と『蒸留酒』の2つにわけられます。
そのうちの『蒸留酒』ってことです。また、
蒸留酒(じょうりゅうしゅ)とは醸造酒(じょうぞうしゅ)を蒸溜させて作った酒である。–wikipediaより引用
(下の方に用語のQ&Aまとめをつくりましたので是非。)
細かい工程は以下に書いてありますが、とりあえずウイスキーは『蒸留酒』の一種である!と覚えてください。
蒸留酒は『split』(スピリッツ)とも呼ばれます。
↓要するに!↓
ウイスキー『原料』の種類について教えよう。モルト?グレーン?
ウイスキーの原料は穀物(こくもつ)です。
具体的には大麦、ライ麦、トウモロコシなどです。
ウイスキーの世界に少し入ってみると、よく聞く言葉『モルト』とは大麦を発芽させたものです。
麦芽(ばくが)ともいいます。
大麦だけでつくるウイスキーを『モルトウイスキー』と言ったりするんですが、大麦だけでお酒を作っているとコストがかかるんです。
その際、ライ麦やトウモロコシも混ぜて原料として作ります。
『混合された穀物』(=グレーン)でできたウイスキーを『グレーンウイスキー』と言います。
また『大麦』のみで作られたウイスキーを『モルトウイスキー』と言います。
原料についてですが『おいしい水』もとても重要になります。
『おいしい水』とは異味異臭せず、飲んで美味しいってこと。
↓要するに!↓
見える!『ウイスキーの作り方』明快6ステップ!!
具体的な製造工程は
の6ステップです。
写真や図を使って説明します。
ウイスキーの作り方① 原料を準備しよう!
先程言った通り、まずは『穀物』と『おいしい水』を調達します。
今回はシングルモルトを作るとして、大麦を準備したことにしましょう。
大麦を乾燥させることで『モルト』(麦芽 ばくが)を作ります。
(↑モルト(=麦芽 ばくが))
おいしい水は、異味異臭はもちろんですが、酵母が活発に働けるような、適切なミネラル分が、バランスよく含まれていることが重要です。
ウイスキーを作る際、蒸溜所をその土地に設立しますが、
「おいしい水を継続的に調達できる立地であるか?」
というのがとても重要になります。
(↑千利休(せんのりきゅう)が山崎の名水で豊臣秀吉に茶を点(た)て、後に大成したそうな。)
ウイスキーの作り方② 仕込みましょう♪
乾燥させてつくったモルト(麦芽 ばくが)を粉砕して、おいしい水を温水にしたものの中に入れて、お粥状態にします。
ここでモルト中の酵素が働き、デンプンを糖分へと分解します。
できた液体をろ過し、次の工程の発酵に向かうための『麦汁』を作ります。
糖がたくさん含まれているから『麦のジュース』みたいなイメージ。
ウイスキーの作り方③ 麦芽を発酵させて。。。
仕込みで作った麦汁をアルコール分約7%の発酵液に変える工程が『発酵』です。
発酵中の麦汁に酵母を加えると、酵母は麦汁中の糖分を分解して、『アルコール』と『炭酸ガス』に変える。
この時にウイスキー特有の香味成分が出来上がる。
酵母の種類や、発酵条件で香りの特徴がでるから、ここで多様性が生まれます。
約60時間で発酵は終了。
ここでできた発酵液を『もろみ』といって、アルコール度数は7%くらいです。
(この時点ではまだアルコール度数は高くない)
ウイスキーの作り方④ もろみを蒸溜します!
発酵の終わった『もろみ』を銅製の『ポットスチル』↑と呼ばれる蒸溜器にいれて二度蒸溜し(一回目を初溜、二回目を再溜と呼ぶ)アルコール濃度を65~70%に高めます。
この生まれたばかりのウイスキーを『ニューポット』と呼び、色は無色透明です。
イメージとしてはウイスキーの赤ちゃんです。
蒸留の仕組みとしては、アルコールが約78度で沸騰する性質を利用し(沸点の違いを利用)、蒸気を発生させこれを冷却、液体化させ、アルコールや香気成分などの揮発成分だけをとり出します。
(↑アルコールの方が先に蒸発するから、78℃以上、100℃未満で加熱すれば別々にできる。)
様々なタイプのモルト原酒をつくるために、蒸溜釜の形と大きさ、そして蒸溜方法・加熱方式を使い分けている蒸溜所もあります。
ウイスキーの作り方⑤ 樽で熟成 (貯蔵)。長い眠りへ、、、
出来たニューポットを樽の中で長期間じっくり寝かせます。
これが『貯蔵』という工程。
そして3年、5年、10年、、、。
ウイスキーの琥珀色、奥深い味わいの秘密はこの貯蔵、樽熟成にあります。
樽は樽材、内面の焼き方、大きさなどの違いによってさまざまな種類があり、樽材には
- ホワイトオーク
- スパニッシュオーク
- ミズナラ
- etc…
ここも奥が深すぎる。。。
こちら多様な樽で ウイスキー原酒は長い眠りにつき、貯蔵環境(気温、湿度)によっても熟成の度合いが微妙に変化し、複雑な反応を見せ、多彩なウイスキー原酒が生まれています。
樽熟成のメカニズムはまだ解明されていない部分もあるそう。
ちなみに、熟成過程で樽の中のウイスキーが少なくなります。
樽で熟成されたモルトウイスキーは、さまざまに組み合わされ、掛け合わされ、多様性を生んでいます。
製品化する時はこれらの中から数十種類のタイプに分け、樽からウイスキーを取り出していきます。
ウイスキーの作り方⑥ ウイスキーのブレンドは五感を研ぎすませた匠のワザ。調和を生む
モルト原酒同士を混和することを『ヴァッティング』と呼びます。
例えば、モルトウイスキーで〇〇16年とあった場合、すべて16年以上貯蔵されたモルト原酒だけでつくられてるんです。
熟成年数表示は、使用されたモルト原酒の中での最低年数を示しており、ヴァッティングされるモルト原酒の平均熟成年数はもう少し高くなる。
(↑年数表示の例)
ちなみに、ブレンデッドウイスキーの場合『モルト原酒』と麦以外の原料で作った『グレーン原酒』をブレンドします。
個性の強いモルト原酒と個性の穏やかなグレーン原酒が新たなハーモニーを生み、ブレンデッドウイスキーの香味が仕上がります。
ウイスキーとは、シンプルにして複雑。
長い年月をかけて『調和』を生みだしている飲みものなのです。
「ずっと疑問だった!」を解決するウイスキーの豆知識7選!
『ブランデー』ってウイスキー?
『ブランデー』は『ウイスキー』じゃありません!
ブランデーの原料は果物なんです。
お互いに蒸留酒であるのは同じですね。
単に『ブランデー』と言った場合はぶどうが原料のワインを蒸溜したものを指します。
リンゴから作った『アップルブランデー』やサクランボから作った『チェリーブランデー』も存在します。
↑これをポケモンの進化だとでも思って覚えておいてください!
↓要するに!↓
じゃぁ『バーボンウイスキー』って何??
『バーボンウイスキー』とか言ったりしますが、原料に『トウモロコシ』を使ったウイスキーの一種です。
51%〜80%の原料をトウモロコシにしたものを『バーボンウイスキー』と呼びます。
また、80%以上の原料をトウモロコシにしたものを『コーンウイスキー』と言います。
どちらも『アメリカンウイスキー』の一種ですね。
バーボンウイスキーの代表核は『ワイルドターキー』です。安くてもおいしい。
(下でまとめて初心者のためにウイスキー紹介をしてます。最後まで読んでね)
↓要するに!↓
ウイスキーって自分で作れるの?
自分で独自につくるのは時間や場所の関係で、結構たいへんかと思います。
ですが、北海道の『余市蒸溜所』と仙台の『宮城峡蒸溜所』で面白いものがやっていました。
↑こちらのイベントではウイスキーづくりが体験ができるそうです。
10年後に自分で作ったウイスキーを飲める。
めちゃめちゃ感動しますねやばいっす。
気になったら是非チェックしてみてください。
実はビールと似てる?ウイスキーとの違いは?
ビールも原料が『大麦』なので、同じですね。
それでは違いはどこからうまれてくるのでしょうか?
簡単に工程を比較してみましょう。
『蒸留』のステップがウイスキーにはありますね。
蒸留の他に、ホップを加えて独特の苦味をビールではつけますが、ウイスキーにはその工程がありません。
先述のウイスキーの作り方の工程通り、発酵させたら蒸留するのがウイスキー。
蒸留せずに、そのまま低温(0度)で数日貯蔵されるのがビールです。
↓要するに!↓
ウイスキーのアルコール度数ってどれくらい?
ウイスキーのアルコール度数の幅は40度〜55度くらいが一般的ですね。
5〜10%ほどのビールやワインなどの醸造酒とくらべるとウイスキーなどの蒸留酒は度数が高くなります。
ただ、だからといって酔いやすいかというと、それは飲み方次第です。
ストレートで飲むときは1杯を20~30分かけてじっくり楽しむものなので、限度を超えてガブガブ飲むことはあまりありません。
度数が強いから酔いやすいかどうかというよりは、口の中での感じ方に違いを感じるといったイメージです。
↓要するに!↓
ウイスキーってどこの国のお酒だっけ?発祥の地と歴史
日本では『世界5大ウイスキー』と呼ばれるものがあります。
一説によると、アイルランドにて発祥し、その後スコットランドへ渡り発展したと言われています。
アイルランドかスコットランドが発祥の地です。はっきりはしていません。
かつてスコットランドでは蒸留業者には高い課税を求められていたそうです。
それを不服とした人たちが山奥にこもり、密造酒をつくった。
税金を払うことから逃れるために、蒸留酒ではないワインの樽に蒸留酒を入れ隠した。
それが何年も放置されウイスキーになったのが起源だとか。。。
時代背景から、そんな偶然にして生まれたのかと思うととてもおもしろいですね。
↓要するに!↓
『本場』というと日本人的にはスコットランド(?)
ちなみに、日本にウイスキーが入ってきたタイミングはペリー来航時だったみたいです。
ただその当時は日本でウイスキーが作られることはありませんでした。
その後、ニッカウヰスキーの創業者である竹鶴政孝(お酒の名前にもなってますね!)がスコットランドに派遣。
日本ではサントリーの創業者である鳥井信治郎によってウイスキーづくりが盛んになりました。
アイルランド由来のウイスキーは『Whiskey』と表記され、スコットランド由来では『Whisky』と『e』の有無で違いがあります。
アメリカのウイスキーはアイルランドの流れを汲んで『Whiskey』日本のウイスキーはスコットランドの流れを汲んで『Whisky』と表記することが多いです。
↓要するに!↓
何によって味に違いがでるの?
です。
様々な要素によってウイスキーは多様性を生んでいます。
[ウイスキー用語のQ&Aまとめ](おさらい)
『ウイスキー』って?
(A.穀物が原料で、樽で熟成した蒸留酒)
『蒸溜酒』って?
⇨醸造酒を沸騰するまで加熱あるいは減圧して蒸発させ、その蒸気を冷やして再び液体にするという工程で作ったお酒。
蒸溜は液体の精製、混合液体の分離などに用いる。
アルコール度数が高い。 ウイスキー、焼酎、ウォッカ、ラムなど世界中に様々なお酒がある。
『スピリッツ』とも呼ばれる。
『醸造酒』って?
⇨原料を酵母によりアルコール発酵させて作られた酒。
ビールやワイン、日本酒など。
蒸留酒に比べ、アルコール度数が低いのが特徴。
『モルト』とは?
⇨大麦を発芽させて乾燥させたもの。
モルト=麦芽(ばくが)。
『グレーン』とは?
⇨穀物。大麦だけで作らないときの原料は、『ライ麦』や『トウモロコシ』を使う。
『ポットスチル』とは?
⇨ウイスキーを蒸留する際に使う銅製の蒸溜器。
蒸溜所の入り口にモチーフが飾られていることが多く、蒸溜所のシンボル。
『ニューポット』とは?
⇨蒸留させた時の、まだ熟成させてない状態。色がついていない。
イメージはウイスキーの赤ちゃん。
分からないことがあったらもう一度遡って確認してみてくださいね!
※随時更新していきます※
ウイスキーの種類別説明とリーズナブルなオススメ「はじめの一本!」
ここでは2000円代〜4000円代で買えて、かつ、おいしいと感じたものを紹介しています。
『シングルモルトウイスキー』
単一蒸溜所にて大麦のみで作られたウイスキー。
シングル⇨「単一蒸溜所で」モルト⇨「大麦だけで」
つまりシングルモルトウイスキーは「単一蒸溜所で大麦だけを原料にしてできたウイスキー」です。
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ウイスキー『グレンフィディック12年』はコスパ最高の1本!!
↑はシングルモルトの世界初!シングルモルトの原点かつ基本。スコットランドのウイスキーです。
飲み方はストレートがオススメ!グレンフィディックはウルトラハイパーコスパいいです。
↑ストレートで飲むときはこのようなテイスティンググラスで飲みます。
僕はこのカタチを使っていたのですが、アマゾンで調べてみたら
↑のタイプがかなり売れてました。気になるので僕も買ってみます。
ただ今使っているものも、香り、持ちやすさ、口当たりは十分満足です。
『ピュアモルトウイスキー』
モルトのみを原料にしてつくられたウイスキー。
『シングルモルト』と呼ばず、『ピュアモルト』と呼ぶ場合は複数蒸溜所の原酒で作られていることになる。
ただ、原料はシングルモルト同様モルトのみ。なのでピュア。
ピュアモルトウイスキーは「複数蒸溜所で大麦のみ原料として作られたウイスキー」です。
↑オススメの飲み方はこちらはストレートかロック!
ピュアモルトでこの価格帯なのは、相当お手軽かと思います。
↑ちなみにシングルモルトとピュアモルトの関係はこんな感じ。
シングルモルトもピュアモルトと呼ぶことができるってことですね。
『ブレンデッドウイスキー』
『モルトウイスキー』と『グレーンウイスキー』を混ぜて作ったウイスキー。
つまり原料が大麦だけじゃないってことです。
ハイボールやロックにして楽しむことが多いですかね。
↑は個人的にロックがオススメ!
ブレンデッドならではで、刺激は強くないので飲みやすいと思います。
ちなみにシーバスリーガルは本場ともいえる、スコットランドのスコッチウイスキーですが、熟成樽のミズナラは日本の木です。
それだけで、どこか親近感が湧いてしまいます。
↑氷を作って飲むのが楽しい。
1回で作れるのが1個だからタッパーにストックしたりしてます笑
家でバー気分を手軽に味わうのにオススメ。
パーティーとかで、ちゃんと氷が丸いとテンション上がる。
↑は断然ハイボールがオススメ!ウイスキーの中では、値段が異常なまでに安いので、気軽にハイボールにできる、かつ、おいしい。
(高価なウイスキーはロックやハイボールだともったいなく感じちゃう)
↑ウィルキンソンで作るハイボールがほんと1番うまい。夏にぴったりです!
しかもネットで炭酸水買うとめちゃお手軽なの今気が付きました。。。
今度からはアマゾンで買います。
最近はこれでハイボール飲むことが本当に多い。
魔法瓶構造で結露しないからハイボールの氷が溶けないのが最高。
最高すぎて、別で記事書いてます。
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[サーモス真空耐熱タンブラー] 使い勝手が最高すぎるから紹介する。
『バーボンウイスキー』
ブレンデッドウイスキーといったらアメリカの『バーボンウイスキー』を無視できませんね。
僕がはじめて飲んだバーボンウイスキーは『ワイルドターキー』でした。
ハマりはじめのころはワイルドターキーでガンガンハイボール作りすぎて、一瞬で飲みきってしまいました。笑
結構スパイシーで、コクが強いウイスキーです。
バーボンウイスキーといったらワイルドターキーと言われるほど代表格です。
是非今回紹介したウイスキーから『ウイスキーライフ』はじめてみてください!
ウイスキー基本知識の総まとめ
いかがだったでしょうか、ウイスキーの基本について、全部詰め込んでみた総まとめ記事。
僕としてはこんな記事があれば、何度も見直してわからないことを消化していけたなぁと思っていたんです。
中々疑問に対して1つにまとまってる記事ってなかった。
単語もなんとなく聞いたことあるなぁくらいで、あんまり覚えられませんでした。
ウイスキーに少し興味持ってくれて、これで少し理解が進んだら、あとは色んなウイスキーと出会っていくだけです。
ぜひ一緒に楽しく勉強してみませんか?
こんにちは!ウイスキー藤村です!